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【沈黙のパレード】東野圭吾氏のガリレオシリーズ9作目!

東野圭吾氏の沈黙のパレードという本国内ミステリー
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『沈黙のパレード』は「これぞ東野圭吾氏だ」という作品である。

東野圭吾氏の初期のころの作品は読んでいたが、作風がかわってしまったために読まなくなった。

そのような人たちにもおすすめできる作品であり、ミステリー小説のおもしろさを再確認できるはずである。

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静岡県のゴミ屋敷が全焼し、焼け跡を調べたところ、人間の遺体らしきものが見つかった。しかも2体あり、一方はその家でひとり暮らしをしていた老女と思われたが、もう一方の遺体については不明だった。

全国の警察に照会をおこなった結果、十字架のペンダントがきっかけとなり、ひとりの女性がうかびあがってきた。

三年前、東京菊野市で行方不明になった人物である。失踪当時は19歳だった。DNA鑑定をおこなうと、その東京菊野市で行方不明になった女性だということが判明する。

しかし、ゴミ屋敷に住んでい老女と失踪した女性のあいだには、なんの関係もなく接点がなかった。

それに、老女は6年ほどまえから近所の人たちに姿を見られていない。6年ほどまえに他界し、自然死だった可能性が高いという。

そして、捜査線上に浮上した老女の息子は、23年前の「優奈(ゆうな)ちゃん事件」の被告だった。だが黙秘を貫いた結果、無罪判決となったのてある。

今回こそ有罪判決がくだされると思っていたが、証拠不十分で釈放されてしまう。

勝利の女神の銅像

そのあと、老女の息子は理解できないような行動をするのだ。

それは、失踪した女性の両親が経営している飲食店にあらわれ、「おまえたちがおかしなことを言ったから、おれが容疑者にされたんだ。だから損害金を払え」と支離滅裂なことを言い放つのである。

その場はなにもなく終わった。しかし、失踪した女性が住んでいた小さな町から出ていくこともなかった老女の息子は、以前勤めていた会社の同僚のところに住みはじめるのだ。その噂が流れ、町の人びとは怒りをあらわにする。

そして、一年に一度おこなわれる町でのパレードの日に……老女の息子が遺体となって発見されるのである。

拳

だれかが正義の鉄槌をくだしたのか?

失踪した女性の両親がかかわっているのか?

だが、失踪した女性の両親には鉄壁のアリバイがあるのだった。

そのことを知った湯川はこう言うのである。

「年に一度のパレードの最中、殺人容疑で処分保留中の人物が謎の死を遂げた。そして被害者の遺族たちには絵に描いたような鉄壁のアリバイがある。これを単なる偶然と片付けられるほど、僕は脳天気な人間ではない」P153

言っていることはわかるのだが、どちらにしても疑われるのである。アリバイがなかった場合、動機があるので疑われることになるだろう。

そのため、復讐をするのはアホである。まあ、逮捕されることを覚悟して復讐するという方法もあるのだが……。

この作品は登場人物が多い。それに内容は複雑である。しかし、さすが東野圭吾氏だ。読者を混乱させることはない。

まったく複雑ではないように描かれているため、すんなり理解することができるだろう。

そして読了したとき、読者はきっと下記の言葉を発すると思う。

「じつにおもしろい」と……。

突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。秋祭りのパレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたのか。殺害方法は?アリバイトリックは?超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。

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